2025.02.04 (Tue)
【お笑い用語解説】『メンバメイコボルスミ11』
かつて吉本興業に所属していた女性お笑いコンビで、すでに解散しています。
同期は今田耕司さん、東野幸治さん、 130Rなど。
ビク・トリアさんとココ・シャネルは、ともに大阪市出身。おふたりとも大阪市立住吉商業高等学校を卒業されています。
1985年、南海ホール(後の心斎橋筋2丁目劇場)で行われたラジオ大阪の素人お笑いオーディション番組「心斎橋お笑い探検隊」にてデビューを飾ったおふたりは、1987年1月「第8回ABC漫才・落語新人コンクール」(現;ABCお笑いグランプリ)で審査員奨励賞を見事獲得。
当時は数少ない女性コンビとして注目を集めていたものの、1988年5月26日にコンビは解散。
解散後、ビク・トリアさんは美容師へ転身したのに伴い引退。ココさんはピン芸人として活動をスタート。ブランクがあったものの、大阪ガスのCMで竹中直人さんを突っ込む主婦役で出演されました。
浪曲師に転身し「春野ココ」という芸名で活動を続けているという噂もありましたが、春野ココさんは名前が同じだけで別人でした。
引き芸を打ち出す女性コンビの走りといっても過言ではなく、まだまだ「お笑い芸人たるもの元気よく!」という風潮がある中「(演者が)笑わない漫才」という当時、斬新でした。
「2丁目劇場では注目株」と言われ、ビクさん、ココさんともこのスタイルを「ツー・スタント・コミック」と称して新し風を吹き込んでいた節があります。
センスあふれるネタも多く、キャリア2年ほどでの解散は惜しまれました。
ハイツ友の会の漫才を見て「メンバメイの再来!」と興奮した一部のファンがいたそうですが、時代を考えると早すぎる前衛的な芸風といっていいでしょう。
メンバメイコボルスミ11→Dr.ハインリッヒ→ハイツ友の会
といった順番で漫才を見比べると、その系譜がわかるかもしれないですね。